企業理念
KDDI グループは、
全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、
お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、
豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します。
「KDDIフィロソフィ」の実践による
持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現
KDDIは、社会インフラを担う情報通信事業者として、24時間365日いかなる 状況でも、安定した通信サービスを提供し続けるという重要な社会的使命を 担っています。また、情報通信事業は、電波などの国民共有の貴重な財産をお借 りすることで成り立っており、社会が抱えるさまざまな課題について、情報通信 事業を通じて解決していく社会的責任があると認識しています。
この社会的使命・社会的責任を果たすため、持続的な成長と中長期的な企業価 値向上が必要不可欠であり、お客さま・株主さま・取引先さま・従業員・地域社 会など、KDDIを取り巻くすべてのステークホルダーとの対話、共創を通じて社 会的課題に積極的に取り組むことで、安心・安全でかつ豊かなコミュニケー ション社会の発展に貢献していきたいと考えています。
また、KDDIは、社是・企業理念に加えて、役員・従業員が共有すべき考え方・価 値観・行動規範として「KDDIフィロソフィ」を制定し、グループ全体での浸透 活動を推進しています。
「KDDIフィロソフィ」の実践を、会社経営上の基本として積極的に取り組むこと により、KDDIは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現していきます。
編集方針: 財務情報・非財務情報の開示について
本統合レポートは、The International Integrated Reporting Council (IIRC: 国際統合報告評議会)をはじめとした複数のガイドライン・フレームワークに 基づき、投資家の皆さまが特に必要とされる基礎情報・財務データ・経営戦略・ ESG情報を抽出して掲載しています。環境・社会側面の非財務情報を拡充した
「統合レポート2017(ESG詳細版)」をはじめ、本統合レポートに掲載していな いCSR・研究開発情報などについては、当社のWEBサイトをご参照ください。 なお、当社は、2016年3月期より国際財務報告基準(IFRS)を適用しています。 本冊子において、明確な記載がないものについては、2014年3月期までは日本 基準、2015年3月期以降はIFRSに準拠した表示としています。
02 連結業績ハイライト 06 マネジメントメッセージ 14 KDDIの価値の源泉 16 KDDIの価値創造サイクル 18 特集1 ライフデザイン事業の強化 20 特集2 法人向けIoT事業への取り組み
22 ガバナンス 22 役員
24 コーポレート・ガバナンス 29 コンプライアンス
30 リスクマネジメント/内部統制 31 情報開示とIR
32 KDDIのCSR重要課題
38 国内市場とKDDI 42 市場データ
44 セグメント別活動報告 44 パーソナルセグメント 46 バリューセグメント 47 ビジネスセグメント
グローバルセグメント
48 2017年3月期の連結業績報告・分析
51 2017年3月期のセグメント別業績報告・分析 54 連結財務諸表
59 会社概要/株式の状況
ESG
21Performance Section
37 目 次将来見通しの記述について
このレポートに記載されているKDDIの将来に関する計画・戦略・確信・ 期待などのうち過去の事実以外のものは、将来の業績に関する見通しの 記述であり、不確実性を含んでいるため、実際の結果と異なる場合もあり ます。潜在的な不確実性を含むものとしては、KDDIまたはKDDIのグ ループ会社が取引する、海外の国々における景気および為替レート、特に 米ドルに影響するものやユーロなどさまざまな外貨に関するもの、KDDI およびグループ会社が「急速な技術革新と新サービスの安定供給ならび に厳しい価格競争で特徴づけられた」通信市場において、新たな顧客を獲 得するための、発展的かつ魅力あるサービスを提供し続ける能力があげ られます。
CSR(環境・社会)
・ 統合レポート2017(ESG詳細版)
・社外からの評価
・ステークホルダーエンゲージメント
・GRI対照表
http://www.kddi.com/corporate/csr/ WEB
非財務情報
研究開発(R&D)
http://www.kddi.com/corporate/r-and-d/ WEB
投資家情報(IR)
・有価証券報告書
・決算短信
・コーポレート・ガバナンス
・事業等のリスク
http://www.kddi.com/corporate/ir/ WEB
財務情報など
連結業績ハイライト*
1(3月31日に終了した各決算期)
日本基準 IFRS
百万円 百万米ドル*2
KDDI連結 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2015 2016 2017 2017
営業収益/売上高 ¥3,596,284 ¥3,497,509 ¥3,442,147 ¥3,434,546 ¥3,572,098 ¥3,662,289 ¥4,333,628 ¥4,573,142 ¥4,270,094 ¥4,466,135 ¥4,748,259 $42,323
営業利益*3 400,452 443,207 443,862 471,912 477,648 512,669 663,245 741,299 665,719 832,583 912,976 8,138
営業利益率*3 11.1% 12.7% 12.9% 13.7% 13.4% 14.0% 15.3% 16.2% 15.6% 18.6% 19.2% 19.2%
EBITDA*4 769,209 904,030 927,253 936,315 908,499 959,571 1,186,069 1,292,597 1,284,553 1,410,971 1,524,207 13,586
EBITDAマージン 21.4% 25.8% 26.9% 27.3% 25.4% 26.2% 27.4% 28.3% 30.1% 31.6% 32.1% 32.1%
当期純利益/親会社の所有者に帰属する当期利益*3 217,786 222,736 212,764 255,122 238,605 241,470 322,038 427,931 395,805 494,878 546,658 4,873
設備投資額 517,002 575,072 518,034 443,677 421,568 467,020 571,799 576,197 667,714 531,434 519,365 4,629
減価償却費*3 351,269 434,623 460,940 449,318 417,886 406,726 470,098 494,570 518,708 532,442 545,177 4,859
有利子負債 571,945 874,951 1,096,778 979,630 1,046,754 977,563 1,084,966 1,002,214 1,154,116 1,235,287 1,151,650 10,265
自己資本比率/親会社所有者帰属持分比率*3 58.5% 53.7% 52.8% 55.7% 51.5% 55.1% 55.1% 57.3% 54.5% 56.3% 56.7% 56.7%
自己資本当期純利益率/親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 13.6% 12.6% 11.0% 12.4% 11.5% 11.2% 13.0% 14.9% 13.5% 15.5% 15.9% 15.9%
総資産営業利益率/資産合計営業利益率(ROA)*3 14.1% 14.1% 12.2% 12.4% 12.3% 12.7% 14.7% 14.5% 12.1% 14.5% 15.0% 14.8%
1株当たり当期純利益/基本的1株当たり当期利益(EPS)*3、*5(円/米ドル) 81.35 83.29 79.61 96.92 96.86 105.30 132.87 170.84 158.01 197.73 221.65 1.98
1株当たり配当金*5(円/米ドル) 17.50 18.33 21.67 23.33 26.67 30.00 43.33 56.67 56.67 70.00 85.00 0.76
配当性向 21.5% 22.0% 27.2% 24.1% 27.5% 28.5% 32.6% 33.2% 35.9% 35.4% 38.3% 38.3%
営業活動によるキャッシュ・フロー 545,234 712,231 739,992 717,354 725,886 523,908 772,207 962,249 968,752 884,538 1,161,074 10,349
投資活動によるキャッシュ・フロー*6 (557,688) (775,470) (924,442) (440,546) (484,507) (472,992) (546,257) (674,520) (635,745) (667,917) (637,225) (5,680)
フリー・キャッシュ・フロー*6、*7 (12,454) (63,240) (184,450) 276,808 241,379 50,916 225,950 287,729 333,006 216,621 523,849 4,669
財務活動によるキャッシュ・フロー*6 (104,410) 191,490 149,239 (279,998) (225,931) (140,249) (105,643) (224,862) (310,528) (299,003) (485,784) (4,330)
連結従業員数(名) 15,865 16,967 18,301 18,418 19,680 20,238 27,073 28,172 28,456 31,834 35,032 35,032
女性管理職数*8(名) 44 47 59 92 113 124 140 177 177 251 270 270
連結外国人従業員数(名) — — — — — — 2,630 2,624 2,624 4,380 4,423 4,423
CO2排出量*9(t) 1,028,160 1,061,746 1,181,403 1,108,282 1,218,659 1,049,422 939,502 1,044,357 1,044,357 1,081,553 1,067,085 1,067,085 電力消費量*10(MWh) 1,849,970 1,910,356 2,126,440 1,995,042 2,190,787 1,885,703 1,686,480 1,873,293 1,873,293 1,939,115 1,913,023 1,913,023
*1 日本基準とIFRS(2016年3月期より適用)で表記が異なる場合は、「日本基準/IFRS」で記載
*2 米ドル金額は、便宜上、1米ドル=112.19円(2017年3月31日実勢レート)にて換算
*3 2016年3月期に行った企業結合について、暫定的な会計処理を行っていたが、2017年3月期に確定。これに伴い、2016年3月期の数値を変更
*4 2013年3月期、2015年3月期においてEBITDA算出式を以下のとおり変更 2012年3月期まで : EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 固定資産除却費
2015年3月期まで(日本基準): EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額 + 固定資産除却費 2015年3月期以降(IFRS): EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 固定資産除却費 + 減損損失
日本基準 IFRS
百万円 百万米ドル*2
KDDI連結 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2015 2016 2017 2017
営業収益/売上高 ¥3,596,284 ¥3,497,509 ¥3,442,147 ¥3,434,546 ¥3,572,098 ¥3,662,289 ¥4,333,628 ¥4,573,142 ¥4,270,094 ¥4,466,135 ¥4,748,259 $42,323
営業利益*3 400,452 443,207 443,862 471,912 477,648 512,669 663,245 741,299 665,719 832,583 912,976 8,138
営業利益率*3 11.1% 12.7% 12.9% 13.7% 13.4% 14.0% 15.3% 16.2% 15.6% 18.6% 19.2% 19.2%
EBITDA*4 769,209 904,030 927,253 936,315 908,499 959,571 1,186,069 1,292,597 1,284,553 1,410,971 1,524,207 13,586
EBITDAマージン 21.4% 25.8% 26.9% 27.3% 25.4% 26.2% 27.4% 28.3% 30.1% 31.6% 32.1% 32.1%
当期純利益/親会社の所有者に帰属する当期利益*3 217,786 222,736 212,764 255,122 238,605 241,470 322,038 427,931 395,805 494,878 546,658 4,873
設備投資額 517,002 575,072 518,034 443,677 421,568 467,020 571,799 576,197 667,714 531,434 519,365 4,629
減価償却費*3 351,269 434,623 460,940 449,318 417,886 406,726 470,098 494,570 518,708 532,442 545,177 4,859
有利子負債 571,945 874,951 1,096,778 979,630 1,046,754 977,563 1,084,966 1,002,214 1,154,116 1,235,287 1,151,650 10,265
自己資本比率/親会社所有者帰属持分比率*3 58.5% 53.7% 52.8% 55.7% 51.5% 55.1% 55.1% 57.3% 54.5% 56.3% 56.7% 56.7%
自己資本当期純利益率/親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 13.6% 12.6% 11.0% 12.4% 11.5% 11.2% 13.0% 14.9% 13.5% 15.5% 15.9% 15.9%
総資産営業利益率/資産合計営業利益率(ROA)*3 14.1% 14.1% 12.2% 12.4% 12.3% 12.7% 14.7% 14.5% 12.1% 14.5% 15.0% 14.8%
1株当たり当期純利益/基本的1株当たり当期利益(EPS)*3、*5(円/米ドル) 81.35 83.29 79.61 96.92 96.86 105.30 132.87 170.84 158.01 197.73 221.65 1.98
1株当たり配当金*5(円/米ドル) 17.50 18.33 21.67 23.33 26.67 30.00 43.33 56.67 56.67 70.00 85.00 0.76
配当性向 21.5% 22.0% 27.2% 24.1% 27.5% 28.5% 32.6% 33.2% 35.9% 35.4% 38.3% 38.3%
営業活動によるキャッシュ・フロー 545,234 712,231 739,992 717,354 725,886 523,908 772,207 962,249 968,752 884,538 1,161,074 10,349
投資活動によるキャッシュ・フロー*6 (557,688) (775,470) (924,442) (440,546) (484,507) (472,992) (546,257) (674,520) (635,745) (667,917) (637,225) (5,680)
フリー・キャッシュ・フロー*6、*7 (12,454) (63,240) (184,450) 276,808 241,379 50,916 225,950 287,729 333,006 216,621 523,849 4,669
財務活動によるキャッシュ・フロー*6 (104,410) 191,490 149,239 (279,998) (225,931) (140,249) (105,643) (224,862) (310,528) (299,003) (485,784) (4,330)
連結従業員数(名) 15,865 16,967 18,301 18,418 19,680 20,238 27,073 28,172 28,456 31,834 35,032 35,032
女性管理職数*8(名) 44 47 59 92 113 124 140 177 177 251 270 270
連結外国人従業員数(名) — — — — — — 2,630 2,624 2,624 4,380 4,423 4,423
CO2排出量*9(t) 1,028,160 1,061,746 1,181,403 1,108,282 1,218,659 1,049,422 939,502 1,044,357 1,044,357 1,081,553 1,067,085 1,067,085 電力消費量*10(MWh) 1,849,970 1,910,356 2,126,440 1,995,042 2,190,787 1,885,703 1,686,480 1,873,293 1,873,293 1,939,115 1,913,023 1,913,023 *5 2012年10月1日、2013年4月1日ならびに2015年4月1日を効力発生日として実施した株式分割調整後の数値。あわせて、過年度も分割調整後の数値を記載 *6 数値における( )表記はマイナス
*7 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー *8 KDDI在職中の正社員に加え、KDDI社外へ出向している正社員を含む *9 単体ベースの電力消費量と燃料消費量が対象
*10 単体ベース
連結業績ハイライト
+
10.5
%前期比
当期純利益/親会社の所有者に帰属する当期利益
P.4817 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 120 240 360 480 600(十億円)
日本基準 IFRS
218 218 223223 213213
255255 239239 241241 322 322
428 428 396396
495 495
547 547
P.48
+
9.7
%営業利益
■■営業利益(左軸) 営業利益率(右軸) 前期比
17 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 200 400 600 800 1,000
400 443 444 472 478 513
663 741 16.2
666
833 913
11.1
12.7 12.9 13.7 13.4 14.0
15.3 15.6
18.6 19.2
(十億円)
0 4.0 8.0 12.0 16.0 20.0
(%)
日本基準 IFRS
■■有利子負債(左軸) 自己資本比率/親会社所有者帰属持分比率(右軸)
-
6.8
%前期末比
有利子負債
P.4917 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500(十億円)
0 15.0 30.0 45.0 60.0 75.0
(%)
日本基準 IFRS
58.5
53.7 52.8 55.7 51.5 55.1 55.1 54.5 56.3 56.7
572 875
1,097
980 1,047 978 1,085 57.3
1,0021,1541,235 1,152
+
8.0
%前期比
EBITDA
17 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500
1,524 21.4
25.8 26.9 27.3 25.4 26.226.226.2 27.427.427.4 28.328.328.3 31.6 31.6 30.1 31.6 30.1 30.1 32.1
(十億円)
0 8.0 16.0 24.0 32.0 40.0
(%)
日本基準 IFRS
769 769
769 904904 927927 936936 908908 960 960 960
1,186
1,1861,2931,293 1,2851,2851,4111,411
■■EBITDA(左軸) EBITDAマージン(右軸)
■■設備投資額 ■■減価償却費
17 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08
545 545
0 150 300 450 600 750
日本基準 IFRS
(十億円)
517 517
575 575
518 518
444444 422422 467467 572 572
668 668
531 531 470
470 576 576495495
407 407 461
435 461 435 351 351 351
449 449
532 532 519 519 519519 418
418
–121
億円設備投資額
P.50P.48
+
6.3
%営業収益/売上高
前期比
17 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000
日本基準 IFRS
3,596 3,498 3,442 3,435 3,572 3,662
4,3344,5734,2704,466 4,748
(十億円)
前期比
0 60 120 180 240 300(名)
17 16 15 14 13 12 11 10 09 08
44 47 59 92
113 124 140
177
251 270
+
7.6
%前期末比
女性管理職数
P.340 500 1,000 1,500 2,000 2,500(GWh)
17 16 15 14 13 12 11 10 09 08 1,850 1,9101,910
2,126 1,995
2,191 1,886 1,886
1,686 1,873
1,8731,939 1,913
-
1.3
%前期比
電力消費量
P.3617 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0(%)
日本基準 IFRS
13.6 12.6
11.0 12.4 11.5 11.2 13.0 13.5
15.5 15.9 14.1 14.1
12.2 12.4 12.3 12.7 14.7 14.9
14.5 12.1
14.5 15.0
+
0.4
pt前期比
ROE
ROE ROA
5,238
億円フリー・キャッシュ・フロー
P.5017 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08
‒400
‒200 0 200 400 600(十億円)
日本基準 IFRS
‒12 ‒63
‒184 277 277 277 241
51 226 288
333 524
217
+
15.0
円1株当たり配当金
P.48■■1株当たり配当金(左軸) 配当性向(右軸) 前期比
17 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 20 40 60 80 100
17.50 18.3321.67 23.3326.67 30.00
43.33 56.67 56.67
70.00 85.00
21.5 22.0 27.2
24.1 27.5 28.5
32.6 33.2
35.9 35.438.3
(円)
0 8.0 16.0 24.0 32.0 40.0
(%)
日本基準 IFRS
+
12.1
%1株当たり当期純利益/
基本的1株当たり当期利益(EPS)
前期比
17 16 15 15 14 13 12 11 10 09 08 0 50 100 150 200 250
81.35 83.29 79.6196.92 96.86105.30 132.87
158.01 170.84
197.73 221.65
(円)
日本基準 IFRS
マネジメントメッセージ
お客さま体験価値を提供する
「ライフデザイン企業」への
変革を加速し、
持続的な利益成長と
株主還元の強化を通じて、
企業価値のさらなる向上を目指します。
KDDI株式会社 代表取締役社長
田中 孝司
当社は、2017年3月期から2019年3月期までの3年 間の中期目標として、お客さま体験価値を提供する「ラ イフデザイン企業」への変革を掲げ、「国内通信事業の持 続的成長」、「au経済圏の最大化」、「グローバル事業の積 極展開」の3つの事業戦略に基づき、「持続的な利益成長 と株主還元強化の両立」を目指しています。
また、株主還元については、1株当たり配当金を前期比 15円増配となる85円とし、配当性向は38.3%まで上昇 しました。さらに、約1,000億円の自己株式取得も実施 したことにより、総還元性向は56.5%となりました。
〉〉〉国内通信事業を取り巻く環境の変化
2017年3月期は、国内通信市場を取り巻く事業環境 が大きく変化した1年でもありました。国内通信市場に おいては、モバイル各社が提供するサービスなどの同質 化やMVNO*各社による格安SIMサービスの普及に加 え、総務省による端末販売の適正化などに関するガイド ライン施行などの制度面の変化もあり、モバイル各社が 従来行ってきたビジネスモデルは大幅な見直しを迫られ ることとなりました。また、モバイル各社が新たな収益 源の確保に向けて通信以外の分野へ事業領域を拡大する 一方、MVNOの拡大に伴いさまざまな企業がモバイル市 場に参入することで、業種の垣根を越えた競争の時代に 突入しています。
こうした状況のもと、当社は、3つの事業戦略に沿っ て、さまざまな取り組みを着実に実行しました。
* 仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)
2019年3月期に向けた中期目標初年度
国内通信事業の持続的成長と新たな成長軸の確立へ
新たな成長ステージに向けた取り組みを推進
持続的な利益成長と株主還元強化を両立 中期目標のフレームワーク
2017年3月期ハイライト
*取得株数:31,650,800株 取得期間:2016/5/13~2016/9/13
中期目標の初年度である2017年3月期は、国内通信 事業におけるモバイル通信料収入の増加をはじめ、auの お客さま基盤をベースに通信以外のさまざまなサービス を提供するバリューセグメントや法人のお客さま向けに 多様なソリューションサービスを提供するビジネスセグ メントも好調に推移するなど、国内事業が増益を牽引し ました。また、ライフデザイン企業への変革に向け、電力 小売販売の開始や、金融サービスおよびコマースの大幅 拡充など、ライフデザイン事業の強化にも注力しました。
この結果、業績面におきましては、売上高4兆7,483 億円(前期比6.3%増)、営業利益9,130億円(前期比 9.7%増)となり、中期目標の初年度として順調なスター トを切ることができました。
“3M戦略”
お客さま体験価値を提供するビジネスへ
“ライフデザイン戦略”
お客さま基盤の拡大 成長起点
国内通信事業
営業利益
利益成長
株主還元
営業利益
■ 営業利益 前期比 +9.7%
■ 国内事業の増益
■ ライフデザイン事業の強化
■ 1株当たり配当金85円
■ 約1,000億円の自己株式取得を実施*
■ 発行済株式総数の5%超過分を消却済
配当性向 au経済圏流通総額
自己株式取得 成長に向けたM&A
自己株式の消却
国内通信事業の持続的成長
年平均成長率 7%
業績・オペレーション
株主還元・資本政策
35%超
2019年3月期 2兆円超
成長投資とのバランスにより実施 3年間累計 5,000億円規模
発行済株式総数の5%を目安とし超過分 を消却
ライフデザイン事業 au経済圏の最大化 グローバル事業 グローバル事業の積極展開 2013
2014
2015
2016
2017 新たな中期目標 2018
15.3期 17.3期 6,657
8,326 9,130
(億円)
16.3期 +9.7%前期比
マネジメントメッセージ
(1)国内通信事業の持続的成長
国内通信事業においては、引き続き、お客さま数(ID) およびお客さま1人当たり売上(ARPA)の拡大を通じた 通信料収入の最大化を目指していきます。
2016年3月期までの3年間は、フィーチャーフォンか らスマートフォンへのシフトを背景に、国内事業戦略の 柱である「3M戦略(マルチネットワーク・マルチデバイ ス・マルチユース)」を具現化したサービス「auスマート バリュー(モバイルと固定通信のセット割引サービス)」 および「auスマートパス(auスマートフォン向け付加価 値サービス)」の推進により、お客さま基盤を拡大するこ とができました。
しかし、2017年3月期に入ると、事業環境の変化など を背景にMNO3社間でのお客さまの流動が縮小すると ともに、MVNO市場の拡大もあり、お客さま基盤の拡大 は困難な状況となりました。このような環境変化を踏ま え、当社は、新たな取り組みに着手しました。
〉〉〉「モバイルID数」の拡大に向けて
MVNOの普及が進む市場環境への対応として、グ ループ会社のUQコミュニケーションズ株式会社や株式 会社ジュピターテレコムなどがそれぞれUQ mobile、 J:COM MOBILEのブランドで展開するMVNO事業に おいて、各社それぞれの強みを活かした独自の取り組み により、新たなお客さまの獲得に努めています。
また、お客さま基盤の拡充に向けて、2017年1月に、 インターネット接続サービス事業やMVNO事業、FTTH 事業などを展開しているビッグローブ株式会社を完全子 会社化しました。これにより、グループ全体としてのお 客さま数の増加と、新たなお客さま接点の獲得を実現し ました。
こうした取り組みの結果、「au契約者数」とグループ会 社の「MVNO契約数」を合算した「モバイルID数」は、前 期末比約23万増となりました。引き続き、au+MVNO ベースでの「モバイルID数」の拡大を図っていきます。
〉〉〉「auのリテンション強化」に向けて
中期目標の事業運営方針として掲げている「お客さま 体験価値を提供するビジネスへの変革」に向けた取り組 みのひとつとして、2016年8月より、auのお客さま向け の無料会員制プログラム「au STAR」を開始しました。au STARでは、長期的にauとお付き合いいただけるよう 3つの特典を用意しており、そのうち、長期利用特典「au STARロイヤル」では、auのご利用年数とデータ定額料に 応じて、毎月「WALLETポイント」を還元いたします。こ の「WALLETポイント」をau経済圏において循環させる ことにより、auのリテンション強化とau経済圏の最大 化を図っていきます。
また、お客さまサポートの面においても、ご自宅への訪 問もしくは電話と遠隔操作により快適なご利用をお手伝 いするサービス「auスマートサポート」の提供など、au ならではの充実したお客さまサポートに注力しました。
さらに、2017年7月には、auのお客さまのMVNO市 場への流出対策として、新料金プランの提供を開始しま した。安価な月額料金を志向されるお客さまや、データ 利用状況に関係なく端末を長期間利用されるお客さまを 中心に、幅広い層にとってメリットを享受していただけ るプランであり、auのリテンション強化につながること を期待しています。
今後も、お客さまに選んでいただける企業となるため、 こうした取り組みを着実に推進していくことにより、お客 さま体験価値の提供に努めていきます。
2019年3月期に向けた中期目標初年度
グループ全体でモバイルID数の増加を目指す
2,578万 2,602万
16.3期 17.3期 2017年3月末
(2)au経済圏の最大化
これまでは、国内モバイル市場の拡大やスマートフォン 浸透率の上昇を背景に、厳しい競争環境の中でも大幅な 利益成長を実現してまいりましたが、その牽引役であった 国内通信事業が安定成長期に移行する中で、通信以外の 領域において新たな成長軸を確立させるために、「au経済 圏の最大化」を目指しています。当社は、その実現のため に、厳格な本人確認を通じてご契約いただいているauの 強固なお客さま基盤と決済プラットフォーム(auかんた ん決済、au WALLET)をベースに、日常生活に密着するさ まざまなサービスを、お客さまのライフステージに応じて 総合的に提案するライフデザイン事業を本格展開してい きます。なお、お客さまとのタッチポイントにおいては、 オンラインの「auスマートパス」「au STAR」とオフライン の実店舗である「auショップ」を保有しており、さらなる 強化を通じた「オムニチャネル化」を推進していきます。
〉〉〉IoTを活用する新たなビジネスの創出
今後の成長分野であるIoTへの取り組みにも注力して います。2016年6月に、トヨタ自動車株式会社とコネク ティッドカーに関するパートナーシップ協定を締結しま した。現在は、高品質で安定した通信をグローバル規模 で提供するための「グローバル通信プラットフォーム」 の構築を進めており、他の事業者さまも利用可能なオー プンプラットフォームとして、普及を目指します。
また、IoTを活用した新たなサービスの提供も開始しま した。例えば、2017年2月に発表した「KDDI IoTクラウ ド ~トイレ節水管理~」は、人感センサーなどの活用に より、水量を自動コントロールすることで、トイレの節 水管理を可能とします。
さらに、IoT時代における通信事業者としての新たなビ ジネスモデル構築に向けて、さまざまな基盤の整備も行 いました。クラウドの導入設計から早期構築、保守まで を一貫して行うクラウド関連事業などに強みを持つアイ レット株式会社の連結化や、データアナリティクスにお いて豊富な知見を有するアクセンチュア株式会社との合 弁で株式会社ARISE analyticsを設立するなど、IoTビジ ネスの本格展開に向けた準備を着実に進めています。
あらゆるモノとインターネットがつながるIoT時代の 到来に向け、当社グループの総力を結集し、IoTを活用す る新たなビジネスの創出を推進することで、あらゆる産 業分野における法人のお客さまの事業成長に貢献してい きたいと考えています。
〉〉〉au経済圏流通総額2兆円超に向けて
2017年3月 末 に、「auス マ ー ト パ ス*」会 員 数 が 1,500万を突破し、「au WALLET(プリペイドカード+ クレジットカード)」のカード発行枚数は2,000万枚超 まで拡大しました。
* auスマートパス + auスマートパスプレミアム
IoTを活用する新たなビジネス創出を推進
“ライフデザイン事業”を本格展開
オフラインの決済手段の導入により、決済手数料収入を拡大 法人のお客さまビジネスへの貢献
au経済圏の最大化に向けて
コネクティッドカー KDDI IoT クラウド
カード有効発行枚数
~トイレの空室管理・節水管理~
~グローバル規模で基盤を構築~
生保損保
生保損保 ローンローン住宅住宅 IoTIoT 物販
オンライン 物販 コンテンツ オンライン
コンテンツ エネルギーエネルギー
ライフデザイン
ビッグデータ ポイント還流
プラットフォーム プラットフォームID・決済
オンライン 全国のauショップ
約2,500店舗 ケータイスマホ
ケータイスマホ CATV/CATV/FTTHFTTH
17.3期末 16.3期末
決済手数料収入
クレジットカード プリペイドカード
ポイントの価値向上 による解約抑止 買い物に使えて ポイントも貯まる
1,790 2,080
140 220
1,650 1,860
(万)
クレジットカード
(2014年10月開始) プリペイドカード
(2014年5月開始)
トヨタスマートセンター(TSC) グローバル送信プラットフォーム 通信回線の統合管理・監視
Y国 Z国
X国
Y国通信事業者 Z国通信事業者 X国通信事業者
マネジメントメッセージ
(3)グローバル事業の積極展開
国内市場における長期的な課題である、少子高齢化・ 人口減少の進行に伴う市場規模の縮小を見据え、グロー バル事業を新たな成長軸として確立させる必要があると 考えています。
当社のグローバル事業は、主に新興国において個人の お客さま向けに通信事業を展開する「グローバルコン シューマ事業」と、データセンターを核とし、全世界を結 ぶ大容量かつ信頼性の高いネットワーク、ICT環境を提 供するシステムインテグレーションを一括で海外の法人 のお客さまに提供する「グローバルICT事業」の2つを主 力事業として展開しています。
2017年3月期においては、期初の想定を上回る円高 の影響に加え、今後の成長が見込めないと判断した一部 の低採算事業を整理したことなどにより、グローバル事 業は前期比で減収減益となったものの、新たな成長軸の 確立に向けた取り組みを着実に推進しました。
また、au経済圏の拡大に向けたライフデザイン事業の 強化として、2016年4月の電力小売自由化に伴い提供を 開始した「auでんき」、グループ企業との連携によるau ブランドの金融サービス「auのほけん・ローン」、さら に、物販においても、当社が厳選したプレミアムな商品 を提供する「au WALLET Market」、2016年3月に連結 化したジュピターショップチャンネル株式会社による TVショッピングサービス、新たなショッピングモール
「Wowma!」などのさまざまなライフデザインサービス を新たに展開するとともに、さまざまなサービスと
「WALLETポイント」の連携も推進しました。
「WALLETポイント」は、au携帯電話をはじめとする通 信料金の支払いや「au STARロイヤル」による毎月の還 元に加え、「au WALLET」によるお買い物代金の支払い に応じた還元など、あらゆる機会を通じて貯まっていき ます。そして、貯まったポイントは、auの端末購入や通 信料金の支払いに加えて、au WALLETクレジットカー ドの請求額への充当や、au WALLETプリペイドカード にチャージし、MasterCard®加盟店世界約4,330万店 舗*において現金同様にご利用いただくことも可能です。 利便性の高いWALLETポイントを、お客さまのさまざま な生活シーンでご利用いただき、au経済圏の中での好循 環の創出を図ることにより、au経済圏流通総額の拡大に つなげていきたいと考えています。
以上の取り組みの結果、2017年3月期のau経済圏流 通総額は1兆2,800億円となり、計画を上回る順調な推 移となりました。
引き続き、魅力あるサービスの拡充と提案に努め、 2019年3月期におけるau経済圏流通総額2兆円超の達 成を目指します。
*(出典)店舗数:Nilson Report 2016年9月号。一部、利用不可の店舗あり
2019年3月期に向けた中期目標初年度
WALLETポイントの還流によるau経済圏の拡大
MasterCard® 加盟店 世界約 4,330万店舗* で使える MasterCard® 加盟店 世界約 4,330万店舗* で使える コマース
通信 コマース サービス通信 サービス
エネルギー エネルギー ポイント
ポイント ポイントポイント
ポイント ポイント ポイント
ポイント オンライン コンテンツ オンライン
コンテンツ 金融金融
auライフデザイン 等
ミャンマー・モンゴルの通信事業強化と 欧州を中心としたデータセンター事業の推進
グローバル事業の積極展開に向けて
サービス拡充/営業体制の 強化、LTEの本格展開
Speedtestの Ookla社が認定 ネットワーク速度
No.1
欧州を中心とした高品質な データセンター事業の展開 LTEエリアの拡大
ポストペイドへの移行促進 au経済圏流通総額
7,300億円
1.28兆円
1.7兆円
16.3期 17.3期 18.3期(予)
TELEHOUSE LONDON Dockland North Two
モンゴル通信事業においても、連結子会社のMobiCom Corporation LLC(モビコム)において、2016年5月に 首都ウランバートル市内で4G LTEサービスを開始する など、成長に向けた取り組みを推進しています。
引き続き、ミャンマーおよびモンゴルにおいて、お客 さまから選ばれ続ける現地No.1の総合通信事業者を目 指すとともに、成長余地のあるアジア新興国をターゲッ トエリアとして、新たなビジネスチャンスを求めていき ます。
〉〉〉欧州を中心としたデータセンター事業の基盤強化・拡充 世界13の国・地域、24都市、48拠点で展開している
「TELEHOUSE(テレハウス)」ブランドのデータセンター 事業は、最高水準の接続性・高信頼性・高品質を誇るデー タセンターとして、国内外のお客さまより大変高い評価 をいただいています。特に、ロンドンにおいては、イギリ ス最大級の接続数を誇るデータセンターを運営しており、 最新鋭の環境技術を導入した「TELEHOUSE LONDON Docklands North Two」を2016年11月に全面開業す るなど、事業基盤の強化・拡充を図りました。
引き続き、特に競争力ある欧州でのサービスを中心に、 高品質サービスの提供を推進していきます。
〉〉〉新興国における通信事業の発展に向けた取り組み 2014年に参入したミャンマー通信事業においては、 日本で培ったコンシューマ事業の経験や技術を活用する ことにより、携帯電話基地局の増設、高速データ通信 ネットワークのエリア拡大、エリア最適化による通信品 質の向上などに取り組みました。こうした取り組みの結 果、ミャンマー国営郵便・電気通信事業体(MPT)との共 同事業運営契約締結時(2014年7月末)に約600万加入 であったモバイル契約者数は、約2,400万加入(2017年 6月時点)まで増加し、ARPUについても、競合他社との 競争激化に伴い下落傾向が続いていた状況から、2017 年3月期以降は安定化傾向にあります。
さらに、2017年5月に、新たに割り当てられた1.8GHz 帯を用いて、ミャンマーの通信事業者としては初の4× 4MIMO対応LTEサービスを開始しました。まず、ミャン マー3大都市であるヤンゴン・マンダレー・ネピドーに おいてサービスを開始しており、同9月末までに全国の 主要30都市を提供エリアとしてカバーする予定です。 ミャンマーでは、SNSや動画配信サービスの利用ニーズ が高まってきており、高速通信の特性を活かしたリッチ コンテンツの普及によるデータARPU上昇効果を期待し ています。
中期目標2年目である2018年3月期は、3つの事業戦 略をさらに推進し、「ライフデザイン企業への変革」を加 速させていきます。
2018年3月期の営業利益予想は、前期比4.1%増益と なる9,500億円としており、中期目標で掲げている CAGR(年平均成長率)+7%を下回りますが、これは、持 続的成長に向けた戦略的コストと位置づける総額約500 億円を計画に織り込んでいることに起因しています。そ の主な使途としては、国内モバイル事業における大幅な 環境変化を踏まえ、auのさらなるリテンション強化に取 り組むほか、ライフデザイン企業への変革に向け、コ マース事業の強化や販路改革などにも本格的に取り組む 予定です。
当社は、2019年3月期までの中期目標の達成に加え、 2020年3月期以降においても持続的成長を実現してい くために、環境変化に迅速に対応しつつ、必要な施策を 講じていきます。
「株主還元」については、財務面の健全性を維持しつ つ、安定的な配当を継続していくことを会社の基本方針 としています。2019年3月期までの3年間においては、 配当性向「35%超」を最低限のコミットメントとして、持 続的な利益成長に伴うEPS成長との相乗効果により、今 後も増配を継続していきます。2018年3月期は、前期比 5円増配・配当性向39.2%となる1株当たり年間配当金 90円を予定しており、16期連続増配を目指します。
〉〉〉キャッシュ・アロケーションと株主還元方針
キャッシュの使途については、持続的な利益成長を実 現するための成長投資を最優先に考えており、競争力の 維持・強化を目的とした設備投資と、今後の新たな成長 軸と位置づけている「au経済圏の最大化」および「グロー バル事業の積極展開」に資するM&Aを中心に、着実に実 施していきます。
2018年3月期においては、LTEの品質向上およびエリ ア拡大を中心に5,300億円の設備投資を見込んでおり、 中期的にも同水準でコントロールしていくつもりです。
一方、事業成長に向けたM&Aについては、2019年3 月期までの「3年間累計5,000億円規模」に基づき、さま ざまな領域においてグループの競争力を強化するため に、M&Aや業務提携を積極的に推進し、新たなノウハウ の獲得やお客さま基盤の拡大などを図っています。引き 続き、あらゆる成長機会やリスク要素などを見極めた上 で投資判断を行っていきます。
中期目標2年目「ライフデザイン企業」に向けて変革を加速
中期目標達成に向けて「変革」を加速
提携・出資により新たなノウハウやお客さま基盤を獲得 中期目標1-2年目のポイント
ライフデザイン事業における提携・出資 お客さま体験価値を提供するビジネスへ
国内通信事業 KDDIグループのお客さま基盤である au+MVNOベースでの「モバイルID数」を拡大 ライフデザイン事業 ①M&Aにより新たなノウハウやお客さま基盤を獲得
②IoTビジネスの創出を目指した取り組みを強化 グローバル事業 ①アジア新興国におけるモバイル事業を推進
②データセンターの高品質化を推進
営業利益
CAGR
7
%成長に向けて着実に進捗
通期推移
17.3期
16.3期 19.3期
8,326 9,130 9,500
(億円)
18.3期
(中期目標)
(通期予想) CAGR 7%
マネジメントメッセージ
コマース ネット・メディア イネイブラー
システム & プラットフォーム お客さま基盤 タッチポイント サービス
現在 金融サービス
(注)2017年3月期決算説明会プレゼンテーション資料より抜粋 時期についてはおおよそのイメージです
KDDIは、「KDDIフィロソフィ」の実践を通じて、すべ てのステークホルダーの皆さまから愛され、信頼される 企業を目指しています。KDDIには、社会インフラを担う 通信事業者として、24時間365日いかなる状況でも、安 定したサービスを提供する重要な社会的使命がありま す。通信事業は、電波など国民共有の貴重な財産をお借 りすることで成り立っているだけに、社会が抱えるさま ざまな課題に対しても、高い志を持って、貢献していく 社会的責任があると認識しています。このような企業と しての姿勢、従業員の持つべき考え方をまとめたものが
「KDDIフィロソフィ」であり、そこにCSR経営の原点が あると私は考えています。
また近年、事業のグローバル展開を積極的に進めてい く中で、各事業部門の連携強化とシナジー発揮のために、 全従業員が共通の価値観を持って行動することが不可欠 であると実感しています。KDDIは2013年の改定を機 に、本フィロソフィの浸透に向けて、国内外の従業員に 向けて啓発活動を行っています。今後も「KDDIフィロソ フィ」を全従業員が共有し、一丸となって使命を遂行す ることでCSR経営を推進していきます。
CSR経営の原点が「KDDIフィロソフィ」です
2018年3月期も、中期目標の達成に向けた施策を着 実に実行し、引き続き「増収増益」を目指します。
我々は、当社を取り巻く事業環境が厳しさを増す中に おいても、持続的成長に向けて果敢に挑戦し、お客さまの 期待を超える体験価値を提供する「ライフデザイン企業」
への変革を加速させていきます。これまで以上にスピー ド感をもって、全社が一丸となって取り組んでいくこと により、引き続き企業価値の向上を目指していきます。
最後に
また、成長投資とのバランスに応じた自己株式の取得 も実施していきます。2018年3月期は、2期連続となる 1,000億円の自己株式取得を発表しています。なお、自 己株式については、発行済株式総数の5%を目安とし、超 過分については定期的に消却する方針としており、2017 年5月17日に、発行済株式総数に対する「1.27%」相当 を消却しました。
KDDI株式会社 代表取締役社長
※ 株式分割調整後の数値
18.3期に16期連続増配を予定 1株当たり配当金
6,657
(円)
02.3期 03.3期 04.3期 05.3期 06.3期 07.3期 08.3期 09.3期 10.3期 11.3期
(予)
12.3期 13.3期 14.3期 15.3期 16.3期 17.3期 18.3期 1.49 1.49 2.00
4.00 5.83 7.50 8.33 9.17 9.17 10.83 12.50 14.1720.00 26.67 30.00
40.00 45.00 1.49 2.00 4.00 5.83 7.50 8.33 9.17 9.17 1.671.67
1.67 1.67
10.83 12.50 14.17 15.83 23.33
30.00 35.00 70.0
45.00 45.00
5.00 85.0 期末配当 90.0
記念配当中間配当
9,000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2019(予) 8,000
7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0
9
10,000 10
8 7 6 5 4 3 2 1 0 2000年10月
・ 株式会社ディーディーアイ
(KDDI)発足
・ 奧山雄材が社長に就任
2002年4月
・ 第三世代携帯電話サービス開始
1989年
・ データセンター「TELEHOUSE」提供開始 2001年6月
・ 小野寺正が 社長に就任
2003年10月
・ au Design project 第1弾「INFOBAR」発売
・ 光ファイバーサービス(FTTH)
「KDDI光プラス」開始 2003年11月
・ CDMA 1X WIN提供開始
・ 業界初のパケット定額制導入
2006年10月
・ 携帯電話番号ポータ ビリティ(MNP)開始
2007年1月
・ 東京電力株式会社との FTTH事業を統合
2008年4月
・ 中部テレコミュニ ケーション株式会社
(ctc)を連結子会社化
*1 3月31日に終了した各決算期の業績。2014年3月期までは日本基準。2015年3月期からはIFRS(国際財務報告基準)
*2 2000年10月末日~2017年3月末日終値ベース
*3 Revenue Generating Units:収益獲得単位数のこと。各世帯で加入しているケーブルテレビ、高速インターネット接続および電話サービスのそれぞ れが1RGUとなる
*4 株式会社NTTドコモ、ソフトバンク株式会社、当社(au)による3社間のシェア
(■営業利益:億円)*1
KDDIの価値の源泉
2008年7月
・ ソフトバンクモバイル株式会社が 日本初のiPhoneを発売
2010年12月
・ 田中孝司が 社長に就任
2009年7月
・ UQコミュニケー ションズ株式会社
「UQ WiMAX」 商用サービス開始
2011年10月
・ KDDI初となる iPhoneを発売 2012年3月
・ 「auスマートバリュー」
「auスマートパス」 提供開始
3ヵ年中期目標
(2014年3月期~2016年3月期) 営業利益 毎期2桁成長
配当性向 30%超
au経済圏の最大化
グローバル事業の 積極展開 国内通信事業の
持続的成長
2012年9月
・ 「au 4G LTE」 提供開始 KDDIは、2000年10月の発足以降、モバイル・固定の両通信サービスを提供する総合通信事業者としての強みを生か し、着実に事業成長を図ってきました。
その結果、営業利益は2017年3月期において9,130億円まで拡大し、発足以降16期連続増益を実現しています。
2004年3月期~2008年3月期 au純増シェア*4において5期連続No.1